仮想通貨長者.comに登録すると「資産が1/10」に減少するらしい

公式ページを確認したところ、「87000人以上の会員を総動員する」という壮大なスケールによって運営が行われているらしい調査会社であることがわかりました。

記載内容からは87000人の会員が各々情報を集め、その中から厳選した情報を配信するサービスという風に受け取れます。

では、実際にはどのような情報が配信されているのか？これを検証するため、実は2018年8月から会員登録を行い捜査を進めておりました。

実はただのICO代理店だったのか

まず、私が会員登録を行った2018年8月から配信されたメールを遡っていきます。

内容は取り留めのないもので、仮想通貨の今後の展望や投資対象としてどれだけ優れているのかを熱弁する内容。⇒※2018年8月に配信されたメールの一部

その後、数日間にわたり同じようなメールの配信が続いていたのですが、登録から1週間ほどが経過した直後より、とあるICO案件の勧誘が始まりました。

※実際に配信されたメール↓

そのメールには…

・2018年末にある取引所へ公開される手筈が整えられている

・数年後の資産状況に影響を及ぼす、本物の新興コイン

など、射幸心を煽るような文言が多く確認できます。

メールには詳細ページへのリンクも記載されていたため確認すると、そこには「ASEC COIN(エーセックコイン)」というICO通貨の名前が。

以上の内容から、仮想通貨長者.comは、海外のICO案件の販売を仲介するために存在した、代理店的なウェブサイトであったことが分かります。

そうなると、気になるのは以下の2点です。

・宣言通りに取引所への公開(上場)を果たしたのか？

・投資家は利益を出せたのか？

この記事を執筆している2019年現在では、既に上記の2点について結果が出ています。果たしてどうなったと思いますか？

上場は延期に次ぐ延期、価格は1/10へ下落

結果を先にお伝えすると、想像し得る最悪のケースが全て訪れた。とでも言いましょうか。

実際にご覧いただきましょう。

上記は「ASEC COIN(エーセックコイン)」購入者による上場時のツイート。

実際に上場したのは約1年後である2019年10月であり、肝心の価格はICO価格から約1/10へと下落するという結果になりました。

何もかもが「仮想通貨長者.com」から配信された情報とは食い違う結果となりました。

ですが、2019年12月現在の「仮想通貨長者.com」の公式ページには、今も以下のような記載がなされています。

ここ1年を振り返ると、この記載は誇大広告にしか見えない。

仮想通貨長者.comは口を閉ざしたまま

勧誘当初のメールには「ASEC COIN(エーセックコイン)」の進捗状況などが紹介されていたのですが、現在はメールマガジンでこの話題が出てくることはありません。

「仮想通貨長者.com」側からすると、絶対に触れられたくない“黒歴史”となってしまったのでしょう。

予想を外したことについての謝罪もなく、臭い物に蓋をして自らを精度の高い情報サイトだと名乗るのは、いささか無理がありますよ。

以上の内容から、「仮想通貨長者.com」は無料でも登録する価値のないサービスだと判断いたします。

仮想通貨長者.comのまとめ

・去年はICO案件の代理店だった

・配信している情報の精度は低かった

・現在の表記は誇大広告に見える