サービス名 | キュービテック(QubitTech) |
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運営会社 | QubitTechCorporation |
CEO | Greg Limon(グレッグ・リモン) |
連絡先 | [email protected] |
所在地 | Harju maakond, Tallinn Kesklinna linnaosa, Roosikrantsi tn 2-1275, 10119 |
キュービテックの危険ポイントを解説
ヨーロッパで流行中のMLM案件として日本に上陸したらしい「キュービテック(QubitTech)」は、月利25%という超高配当を謳い、現在はSNSを中心に勧誘活動が行われている模様。
仮想通貨ポリスの調べで判明したのは…
・運営会社の正体
・CEOの経歴詐称について
・キュービテック、ロシアでの評判
などの情報を掴むことに成功。
キュービテックは詐欺じゃないのか?という疑問を確かめていきます。
【速報】スペインの証券委員会から警告文が
2021年1月11日付でスペイン証券取引委員会からキュービテックに向けて警告が行われました。
▼スペイン証券取引員会のページ
※http://cnmv.es/より引用
コチラが警告文になるのですが、無許可で投資勧誘を行う無登録業者だとして注意喚起が行われていました。
案の定、無認可で投資勧誘を行う違法業者として活動していた模様。
認可を受けることが出来ない無登録業者に投資運用を任せるのは非常に危険です。
免許試験に受からない人に車の運転を任せるようなものですから。
キュービテックへの投資は控えることをお勧めします。
キュービテック(QubitTech)とは
顧客から募った資金を独自のAIが運用する、投資ファンドに近い形態の投資案件となります。
金融工学に基づいて大量のデータを分析して取引を行うクオンツ運用が行われるとか。
公式サイトには実際に何を運用しているのか記載されていないため、本当に運用されているかどうかの真偽は現時点では判別不可能となります。
今回のキュービテックについては超高配当の案件であることから「キュービテックに投資しても大丈夫なのか」という不安の声も出ています。
という事で今回はキュービテックが詐欺じゃないのかを見極めていきたいと思います。
キュービテックのCEOは経歴盛りすぎ
キュービテックCEOとして紹介されている「Greg Limon(グレッグ・リモン)」という男性。
何でも、過去に3つのICO案件に携わってプロジェクトを成功に導いた経験を持つとされています。
「Greg Limon(グレッグ・リモン)」は複数のICO案件にアドバイザーとして関与しており、それらのICOは見事に成功したというのがキュービテック公式サイトに掲載されている経歴です。
果たしてこの経歴が本当なのか?
「Greg Limon(グレッグ・リモン)」がアドバイザーを務めたICOの現在を捜査していきます。
■ケース①:TraDove
ICO価格から約1/100に下落。投資金100万円が1万円へと減少した計算に。数あるICOの中でもトップクラスの下落率を記録。
■ケース②:Play2Live
2020年10月1日時点では公式サイトが閉鎖済みであり、公式サイトの内一つはフィッシング詐欺ページとして利用されている。なお、ICOで配布されたトークンはどうなったか不明
■ケース③:Cannasos
2020年10月1日の取引高が24時間で0.01ドル(1円)。もはや誰も取引してない仮想通貨となってしまった。
■ケース④:Uservice
2020年10月1日の取引高は0。そろそろ上場廃止になってもおかしくない仮想通貨となる。
4/4が失敗したICO案件という状況。正直ICO詐欺を疑うレベル。
これでICOを成功させてきたと言い張るのは流石に無理があるでしょう(笑)
ここまでの情報を見ると、関わるとロクなことにならない奴にしか見えないというのが率直な感想です。
ICOアドバイザーとして失敗し続けた結果、最後の手段で英語の分からない日本人相手にMLMを仕掛けてきたようにしか見えない。
なんにせよ「CEOが凄い人です!」と勧誘してる方の言う事は何一つ信用しない方が良いでしょう。
その他にも上場企業の役員だから安心ですという勧誘を良く見かけますが理解不能です。
「警察官だから犯罪なんてしないんだ!」という小学生が考えるような理論と同じレベル。
そんな勧誘方法では人など集まらないでしょう。
キュービテックの運営会社について
公式サイトにはエストニアの住所が記載されていました。
同じ住所、部屋番号で登記されてる企業が他にも見つかるので、バーチャルオフィスの可能性が高くなります。
また、業務内容からキュービテックは顧客から資金を集めて運用を行うファンドとなるはずですが、エストニアの金融規制局による認可を受けていない恐れがあります。
会社名である「QubitTechCorporation」で検索してみましたが、キュービテックの情報は見つかりませんでした。
公式サイトにも金融機関から発行されたライセンスは掲載されていないため、現時点ではライセンスを取得していないと思われます。
金融サービスを提供するための許可を取らずに運営しているのであれば、キュービテックが詐欺と言われてしまうのは当然の話。
免許を持たずに車を運転しているようなものですから。
また、同一住所にはエストニアでの法人設立をサポートする代理業者がオフィスを構えていました。
「QubitTechCorporation」はその代理業者を使って設立されたペーパーカンパニー線で間違いないでしょう。
【追記】
アフィリエイター向けに公開された資料には、エストニアの他にも
・タイ
・イギリス
・ヴァージン諸島
・ウェールズ
にも法人登記しており、事務所を構えているという情報が確認できました。
追加調査していきます。
まずはタイの所在地↓
明らかにオフィスビルではない建物で登記している模様。見るからにセキュリティ皆無なのでここに事務所としての機能はないはず。
住所で検索するとバーチャルオフィスのwebサイトがヒットしました。
住所も同一なのでイギリスにも運営実態がない事が分かりますね。
その他、ヴァージン諸島にも事務所を設立したようですがヴァージン諸島の現地で運営を行うメリットはないのでここにも実態はないでしょう。
結果的に事業実態を持ったオフィスはどこにも確認できないという状況でした。
これらの状況を鑑みると「キュービテック」は安心して投資できる案件とは思えませんね。
ロシアでも評判が悪そうだ
ロシア語にてキュービテックを捜査したところ、レビューサイトが多く見つかります。
それらのレビューサイトによると、キュービテックは「24NEWS TRADE」というエストニアの為替詐欺ブローカー本社と同じ住所だと指摘されており、キュービテックの背後には詐欺ブローカーが隠れているという結論に至っています。
確かに登記情報を確認する限り住所は全く同じ場所を表記していますが、キュービテックが詐欺グループの一つであるという確証は得られませんでした。
とはいえキュービテックが優良企業なら詐欺師の根城で会社など設立しないでしょうから、あながち嘘だとも言い切れませんがね。
それをカモフラージュするかのように様々な国で法人設立しているのが逆に怪しく見えてきましたよ。
キュービテックの投資プラン
キュービテックでは8種類の投資プラン(有料プラン)を提供しています。
■デジタルライセンスの一覧
・ブロンズ:100ドル
・ブロンズ+:500ドル
・シルバー:1,000ドル
・シルバー+:5,000ドル
・ゴールド:10,000ドル
・ゴールド+:25,000ドル
・プラチナ:50,000ドル
・プラチナ+:100,000ドル
のプラン料金を支払う事で、キュービテックが何かで運用した利益が配当されるという内容になります。
配当金はプラン購入額の約25%が毎月配当されるという超高利率を実現しているそうです。
月利25%なので単純計算で4ヵ月運用すれば元本回収が終わり、利益になるのは5ヶ月目以降という事になります。
また、各プラン共に元本に対して250%が報酬上限となるので、参加される方は注意してください。
■取引ロボット
アルゴリズム取引を行うロボットを購入するプラン。
「バイナンス」と「Bitfinex」で自動売買が行える取引ロボットとなります。運用益は大体月利7%ほどになる模様です。
初期設定が必要となる商品のため、初心者向けのサービスではなさそうですね。
■アフィリエイトプログラム
キュービテックを人に紹介することで報酬を受け取ることが出来るサービス。
全5種類のボーナスから構成されており、紹介した人がキュービテックに投資してくれるほど上級会員にランクアップ可能で報酬額が増していきます。
私はキュービテックのアフィリエイトをするつもりがありませんので、ボーナスについて知りたい方は他のサイトを参考にしてください。
キュービテックの出金について
■出金手数料について
キュービテックから出金時には、出金金額の2.5%が手数料として差し引かれます。
USDTなどのERCトークン(イーサリアムベースの仮想通貨)で出金する場合は別途ガス代(イーサリアム側の手数料)も掛かるので注意してください。
■出金制限について
キュービテックでは1週間に出金出来る金額の上限を設けています。
具体的には、投資したプランの代金と同額が1週間の出金上限と決められています。
仮に1,000ドルの投資プランを利用していた場合は1,000ドルが上限金額ということですね。
キュービテック入出金時の注意点
キュービテックから利益を出金する際に注意したいのが、日本国内の取引所による出金制限問題です。
実は2020年10月より、国内最大手の取引所である「ビットフライヤー」が、国内外にある無登録業者による投資案件に関する入出金を制限すると発表しています。
近い内にその他の国内取引所についても同様の措置を開始する可能性があります。
キュービテックはビットフライヤーの定める無登録業者による投資案件に該当してくるため、いざという時に出金出来ないという事態に陥りかねません。
個人的には投資すること自体をおすすめしませんが、投資している方は出金先となるウォレットなどの準備をしておいた方が良いでしょう。
キュービテックのまとめ
CEOの「Greg Limon(グレッグ・リモン)」については明らかな経歴詐称をしてると言えます。
本社のあるエストニア金融庁の認可を得ておらず、肝心のオフィスについても運営実態がつかめないMLM案件でした。
投資詐欺ブローカーとの関連もロシアでは疑われているため、キュービテックは我々日本人が投資するような案件ではないと判断します。
SNS等でも詐欺じゃないか?という声が散見されますが、捜査の結果を見ると詐欺を疑われて当然いったところです。
「どうしてもキュービテックに投資したいんだ」という方は自己責任でどうぞ。
プランスゴールドの話題もあまり聞かなくなりましたね。こうやってどんどん風化されていって、しばらくしたら全く同じ様な詐欺案件が登場するのでしょう。これじゃ毎年詐欺被害者が減らない筈です。