通貨名 | EMIコイン |
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通貨コード | EMI |
発行元 | emi-foundation |
総発行枚数 | 不明 |
BCプラットフォーム | ERC223 |
公式URL | https://emi-foundation.com/ |
プライベートセールの本当の目的とは
2018年9月未明。仮想通貨ポリスがEMIコインのプライベートセールが詐欺であるという証拠を発見しました。
投資家から集められたEMIコインの購入資金が不正送金されており、当初から詐欺目的で開始された実態のないプライベートセールであることが判明しています。
以下の捜査レポートでは、詐欺の物的証拠をすべて公開しています。
EMIコインは「ウソつき発見器」
2018年8月末、EMIコインのプライベートセールが開始されたと自称インフルエンサーたちが一斉に勧誘を開始しました。
フィスコソーシャルレポーター
- 株王獅子丸
- 株師孔明
- その他
株式投資関連では割と影響力のありそうな2名がプライベートセールと称した勧誘を行っていることを確認。
彼らが口を揃えて言っているのは「予約枠」や「プライベートセール」という言葉。
プライベートセールについてはICOが行われる前の段階で購入ができる、縁故募集と呼ばれるような形での購入方式。
もちろん、そのトークンは繋がりのある人物からの紹介が無ければ購入できないような状態にあるといえるという事。
この、セールについて筆者が調べてみたところ、プライベートセールなるものが実際に行われている様子が全くなかったのです。
ご覧のようにウォレットの作成はすぐに行えて、トークンを購入することも可能。
どう見てもプライベートセールとは思えないというのが、筆者の率直な意見です。
開発会社に電話取材してみる
今回のプライベートセールが本当に行われているものなのか、トークン等の開発を行ったとされるエストコーポレーションという企業。
評判を調べると助成金の営業がしつこいなどの口コミが見つかったのが気がかりですね。
まずは今回のプライベートセールがどういった状況にあるのか、電話で確認を取っていきます。
▼以下、エストコーポレーション様の担当者とのやりとり
筆者:「EMIという仮想通貨についてお伺いしたいのですが」
担当者:「はい、えーっと、トークンについてのお問い合わせという事で?」
筆者:「そうですね」
担当者:「まずですね、弊社自体ではですね、販売等はしておりませんでして…」
筆者:「なるほど、では、御社はどういった形でトークンに関わられているのですか?」
担当者:「弊社はあくまで開発のお手伝いという形です」
筆者:「では、販売はどちらの業者がやられているのでしょうか?」
担当者:「エミファウンデーションという海外の企業になります」
筆者:「あぁ、では、その企業さんがプライベートセールを行っているという事ですね?」
担当者:「いえ、基本的に日本人の方に向けたプライベートセールは行っていません」
筆者:「最近よく、インターネットでプライベートセールや販売枠などの話を聞くのですが…」
担当者:「なるほど…、弊社ではセールが行われていることは認識していません」
筆者:「現在確認できるセールの勧誘については、ウソの可能性が高いと思って大丈夫ですか」
担当者:「そう…、うーん…エミファウンデーションの方にご確認いただけるのが確実かと」
筆者:「結論として、公式にプライベートセールは行っていないという事でよろしいですか?」
担当者:「はい、我々はプライベートセールは行っていません」
筆者:「その“我々”というのはエミファウンデーションも含まれていると考えていいんですよね?」
担当者:「そうです」
筆者:「わかりました。ご丁寧にありがとうございます」
以上が電話で問い合わせた結果になります。
公式にプライベートセールは行っていないと回答を貰えた以上、現在行われているのはプライベートセールではない何かだという事に。
やはり詐欺だった
今回のプライベートセールが嘘であることが判明。では、送金先として指定されているアドレスは、一体何なのか。
筆者が捜査したところ、自体は急変します。実は、プライベートセールと称して集められた資金は全て、EMIコインの購入ではなくバイナンス宛てに送金されていることが判明しました。
順を追って説明させて頂きます。
まずは、プライベートセール専用の送金先として公開されていたイーサリアムアドレスの履歴を確認することに。
この専用アドレスには144件の取引履歴があり、そのうち1件だけ、別のイーサリアムアドレスに555ETHが送金されていることが確認できます。
もちろん、送金されているのはEMIコインの購入資金として集まった投資家たちのETHになります。
続いて送信先となったアドレスの取引履歴を確認していきます。
送金された555ETHを間違いなく受け取り、翌日にはそのほぼ全額をまた別のアドレス2件に送金している事が確認できました。
投資家から預かった資金で何を行おうとしているのか。
それは、最後の送信先を確認したことですべてが判明します。
投資家から集められた資金は最終的に、誰かのバイナンス口座へと送金されていました。
やはり今回のEMIコインのプライベートセールについては、詐欺師が資金を集めるためだけに行われたという事です。
時系列を整理しましょう。
・株王獅子丸らが読者向けにEMIコインのプライベートセールを告知し資金を集める
↓
・送金先となるイーサリアムアドレスに詐欺師のウォレットを指定
↓
・集めた資金をすべてバイナンス口座に移動
現在はここまでの段階であることは確定しています。
この資金を果たしでどのように使用するのかについては分かりかねますが、筆者が確認しただけでも送金してしまった投資家はすでに143人。
既にお分かりかと思いますが、これは純然たる投資詐欺です。
実際に投資された方々には受け入れ難い事実だと思いますが、これがICO投資の現実でございます。
私は常日頃からICO投資が危険なものであるとお伝えしましたが、今回の件でより一層、私の言っていることをお分かりいただけたのではないでしょうか?
EMIコインのまとめ
- EMIコインはプライベートセールを行っていない
- EMIコインが詐欺師に利用されてしまった
- フィスコソーシャルレポーターは信用ならない
- ICOはやはり危険である
EMIは上場しないと言われてたけど結局上場したしな(結局飛んじゃったど)
なので今この時も返金に向けて動いてくれてると信じるのは楽観的すぎだろうか。
だってエストコーポレーションと言えば、一応はちゃんとしてる企業じゃないのかな?
そこの社長が自ら頑張りますからって宣伝して投資家に売ったんだから。
それで今更そんなの知りませんとかになるかな?
現実から目を背けすぎだろうか。