無料アプリ「Tech Box(テックボックス)」のブラックすぎる実態とは

南栄作は開発者ではない可能性

「Tech Box」の開発者として公式ページで紹介されている「南 栄作」という人物。

小太りで眼鏡といういかにもな風貌の男性。掲載されたプロフィールには、

• 大学時代にシステム開発会社を立ち上げ、10億円で売却
• ブロックチェーンのシステム開発やマイニング工場の運営
• エンジニアとしても日本トップレベル

などの経歴が確認できます。ですがこの経歴、何か違和感があるのはお判りでしょうか？実は、大学や企業名など、固有名詞が1つも出てきていません。

なぜ出身大学や現在の企業名をあえて隠す必要があるのか。筆者はここに「Tech Box」の実態を暴くヒントが隠されていると考え、「南 栄作」がいかなる人物なのか捜査することに。

まずは、最も目を引く経歴である『ブロックチェーンのシステム開発やマイニング工場の運営』について捜査を進めます。

筆者が真っ先に確認したのは、「Tech Box」の販売を行っているであろう「南 栄作」が持つ企業の情報です。

販売会社として記載されていたのは「株式会社CCS」という企業であり、所在地を確認すると片田舎の中古車屋が見つかります。

ブロックチェーンのシステム開発やマイニング工場の運営はどこへ行ってしまったのか。

今回の「Tech Box」を販売するにあたり、あえて無関係な中古車屋名義で販売する理由とは？本当はプロフィールの経歴は全てウソであり、中古車屋の経営を行っているだけにしか見えませんよ。

Tech Boxの目的は個人情報を集めること

開発者「南 栄作」と販売会社「株式会社CSS」については、仮想通貨及びブロックチェーンとは全く無関係の人物、企業であることが分かりました。

このまま先ほどと同じ項目「特定商取引法に基づく表記」を捜査していきます。

そこにはアフィリエイトセンターのサービス等に使用するため、ご提供いただいた個人情報を第三者に提供すると明記されていることが確認できます。

「Tech Box」のアプリ自体は無料で提供されているサービスですから、運営者はサービスの対価として金銭を求めるのではなく、個人情報を求めているという事になります。

既にアプリをダウンロードしてしまった方は今後、突然仮想通貨を含む投資への勧誘の連絡が入る恐れがありますので、ご注意ください。

アプリはただのアービトラージ

ここまでの捜査では、販売元やアプリの提供を行う目的が不純であることが分かりました。続いて「Tech Box」がどのようなアプリなのか、捜査を行います。

公式ページではアプリの使い方説明が掲載されいたので確認していきます。

アプリ画面のスクリーンショットが掲載されています。ここでは複数の取引所の名前が確認できます。

ここから予想できるのは取引所間における通貨の価格差を利用したアービトラージという手法を用いたアプリではないかという事。

筆者自身、十中八九そうであろうと確信しておりますが、実際にダウンロードした方がいらしたら真偽のほどを教えて頂けると幸いでございます。

提供元不明のアプリ

「Tech Box」のダウンロードについては、公式ページ内に設置されたリンクからダウンロードが可能となります。

• AppStore
• GooglePlay

2か所のダウンロード先へのリンクとなるのですが、これらのボタンを実際にクリックしてみると、該当のページに移動することなく提供元不明のアプリのダウンロードが行われることになります。

これが何を表すのか。それは「Tech Box」がGoogleやアップルが提供するアプリストアの審査を受けていない、いわば非合法のアプリだという事。

仮に審査を受けたとしても、目的は個人情報の収集にありますから、審査など通るはずもありませんがね…。

このアプリにウイルスなどが仕込まれている可能性も捨てきれませんので、ご注意ください。

これらの捜査結果から、「Tech Box」に関してはインストールさえするべきではない危険なアプリであると判断させていただきます。

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